みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2024


いのちをうたう

ひとひのうた、展示

蔵王うたのみち

昼——流れゆく時間

未明——あちらとこちらのあわい

伊藤紺さん、前野健太さん、管啓次郎さん、斎藤茂吉さんの詩を蔵王温泉、東北芸術工科大学に展示する為のデザイン。

伊藤紺さんと前野健太さんの作品は、屋外であり、尚且つ大自然の中でどのような存在感を作り出しながら、その場所で作家の方が実際に詠まれた作品をどのようにその場に落とし込めるのか?を、キュレーターの小金沢さんと共に何度もその場を訪れ、思考を巡らせた。

伊藤紺さんの作品は伊藤さんの短歌の内容を色に落とし込み、極力シンプルに、そして、

目立ちすぎず、主張する。という伊藤さんの表現姿勢の様な状態をデザインした。

前野健太さんの作品は、実際に前野さんと何度も打ち合わせを重ね、一緒に場所も歩き、その場、その空気に馴染む、そして、擬態する様なデザインを主に行っている。

管啓次郎さんの16行詩は、山形市蔵王体育館 小競技場の展示で、開閉する窓に光を透過するカーテンと透過しないカーテンの2種を作成し、光の透過する物は、ごく少量の色を印刷し、本当に微妙な色合いを光と風によって感じてもらえるような物を目指した。蔵王斎藤茂吉さんの短歌は、春原直人の作品をぐるりと囲う様に、メタリックの光沢、半光沢のカッティングシートを用いてデザインしている。光の反射により、文字が可読出来る箇所、逆に出来ない箇所を作る事で、鑑賞者の行動を促している。


2024年9月1日(日)〜16日(月・祝)

会場
蔵王温泉、東北芸術工科大学、山形市蔵王体育館 小競技場

主催
東北芸術工科大学

カッティング協力

中川ケミカル

総合プロデューサー
中山ダイスケ(東北芸術工科大学学長)

芸術監督
稲葉俊郎(医師)

総合キュレーター
小金沢智(東北芸術工科大学専任講師)

デザイン担当:平野篤史